地域の人々の健康のために運動の場とコミュニティとして

「生活支援・不動産・建設」という3つの事業領域を基盤とするZENホールディングスにあって、フィットネスクラブと学童保育の分野で生活支援の一翼を担うオアフクラブ。国内では東京・神奈川に5つの拠点を展開し、地域住民の方々とその暮らしに密接に関わりながら、身体と心の健康に貢献しています。

オアフクラブの各拠点はいずれも郊外の住宅地に位置しており、スタジオやプールにも中高年層の会員様が積極的にトライされている姿が目立ちます。皆様いきいきと参加されていて全く年齢を感じさせませんが、これは運動の成果というだけではなさそうです。近所のお友達と一緒に通う楽しさ、ここで出会った仲間やスタッフとのコミュニケーションがやりがいや目的、目標を生み出し、それが若さを保つ秘訣となっているようです。

そして、オアフクラブはもう一つ、子どもたちが学校の授業が終わった後の時間を楽しく、有意義に過ごす場所としての役割も担っています。

さまざまな体験を通して育む 子どもたちの健やかな成長

かつて綱島ではフィットネスクラブと、その中の教室で3年保育の幼稚園も運営していました。

29期生の卒園を機に施設を建て替えることになったため現在は休園中ですが、その約30年の中で時流と共に学童保育の需要が高まり、幼稚園が終わった後の教室を利用することになりました。

小学1年生から6年生まで現在綱島が約130名、高津約100名、石神井公園約70名が在籍しています。

「基本的には下校から夜8時までですが、最大で夜10時まではお預かりしています。共働きというご家庭も多いですから、残業や終業後のお食事をされてからでも親御さんがご自身でお迎えに来ることができるというので、大変喜んでいただいています」（藤巻さん）。

学童保育というと本を読んだり折り紙をしたりというイメージですが、オアフクラブでは手芸や工作をはじめ、英語、プログラミング、卓球、バドミントン、囲碁や将棋といった多彩なクラブ活動が盛んです。

これら縦割りのクラブ活動のほか遠足、短期教室があるのも特徴のひとつ。現在学童の教室はフィットネスクラブと離れているので、普段はスタジオやプールなどの施設は使えませんが、夏休みや冬休みといった長期休暇を利用した短期教室としてスイミングスクールなどを開催。

また近くにある自然豊かな公園にお弁当を持って出かけたり、工場見学、博物館などへの課外保育も毎月実施しています。中でも子どもたちにも人気で、保護者の方々にも好評なのが「農業体験」です。

土を耕し苗を植え収穫して食べるまで 食育にもつながる農業体験

もともとオアフクラブの学童ではキャンプやスキーなども行われていた多彩な遠足系イベントの中に、いちご狩りや稲刈りなどもありました。それがある時、たまたま若葉台の近くにあった関連会社所有の畑の管理を任されたことから、本格的に農業体験教室が動き出します。

大学で農業を学んでいたスタッフが中心となり、最初は畑の管理の一環としてジャガイモなどを作っては、会員様向けに100円で販売するなどしていました。そのうちに「これを子どもたちにも体験させてみてはどうか？」という声が上がりました。

「私たちが考える農業体験は、収穫して食べて『おいしかったね』だけではありません。土に鍬を入れるところから農業の大変さや作物の生長の喜びに触れてもらいたいと考えていました。でもいちご狩りや稲刈りは成果物をお土産にできますが、それがなくても参加者は集まるのか…最初は不安が大きかったですね」（藤巻さん）

実際に参加者を募集すると30名の枠はあっという間に埋まり、保護者の方々にも大好評。子どもたちが植えた苗は、その後もスタッフが経過の写真を学童へ送り、みんなで見ては口々に「これぼくが植えた苗！」と生長を楽しく見守っています。

「自分の手で植えて育てたものを自分の手で採って食べるというのは、教科書や黒板だけではなかなか教えられません。そんなところも体験できる、大事な活動だと思います」（藤巻さん）

どの年代にも楽しみながら挑戦できる新しい体験を届けたい

実際の体験が人を成長させるというのは、子どもも高齢者も変わりはありません。それぞれの年代に合ったプログラムを用意しサポートすることで、健やかな地域社会づくりへの貢献を目指すオアフクラブ。

「オアフクラブのフィットネスは単なる運動の場ではありませんし、学童もただ預かるだけの場ではありません。そこで新しい体験をしたり、人や知識と出会ったりしながら、強く優しい心と身体を育んでいきたいと思っています」（藤巻さん）