Interior Idea
06 世界にたったひとつのソファを 〈 Boris sofa ボリスソファ〉
ミニマルコンパクトでキュートなソファを作ろうと、15年ほど前にデザインしたボリスソファ。
フィットして座りやすく立ちやすいと、女性や高齢者の方にも人気の定番ソファに。
自分のソファに座ってどんな時間を過ごすか──ソファにはその人のライフスタイルが表れます。
自分の体と暮らし方に合ったソファをオーダーメイドするというのはいかがですか?
東京・目黒通りのカスタムメイドソファ専門店「スタンリーズ」代表 藤元恒夫さんに伺いました。
ある時、藤元さんはソファの張り替え依頼を受けました。お客様がフランスの祖父から受け継いだというそのソファは、ルノワールが座った100年前のものだというのです。
日本では古くなった家具は捨てられて買い換えることが多いですが、欧米ではリメイクして代々受け継がれていくのは当たり前。バネを直し、ウレタンを新しくして、生地を張って蘇らせたそのソファは今でも大切に使用されていて、120年以上も愛用されていることになります。
藤元さんがこれまで手掛けたソファは国内外に約600点。スタンリーズには日本に赴任してきた外国人のお客様も多く、帰国の際、大型家具などは日本に残すのが一般的ですが、藤元さんの手がけたソファは気に入って持って帰られるのだとか。
それは、サイズや座り心地はもちろん、どんな部屋でどんな時間を過ごしたいのか丁寧にヒアリングをして、10,000種類以上の生地から選ぶといった「その人のための世界でひとつのソファ」を作っているからこそ。
スタンリーズに来るお客様は、今まで様々なソファを購入しても納得がいかず、最後に辿り着いたという方が多い、というのもうなづけます。
最近は“お家時間”が増え「くたびれたソファをなんとかしたい」と、リメイクのオーダーも増加傾向だそうです。
「古いソファをリメイクすると『別物の新品になって返ってきた!』と感動されるんですよ」と嬉しそうな藤元さん。参考写真やイメージの絵、色見本なども持ち込んで「こんなのを作って欲しい」という熱意あるオーダーは、制作意欲を掻き立てられるとのこと。
オーダーする際のポイントを尋ねると「リメイクではそれまで使われてきた経過や環境をお聞きします。オーダーメイドではどんなお部屋にしたいか、どんなスタイルでどうくつろぎたいか、そこにソファがあるイメージを持つことが大切です。
世界中の生地やテクスチャーがスタンリーズにはありますから、そのイメージのソファをお作りします」(藤元さん)
自分の体や姿勢にも配慮された自分のためだけのソファ。そしてそれは100年先まで大切に受け継がれるかもしれません。
10年前にお作りしたボリスソファ。幅を5cm広くお作りしました。10年間の使用感たっぷりにへたってしまったクッション材を補充して、英国製の美しいグリーンの生地に張り替えました。また10年後、張り替えさせていただけることを願って。
STANLEY’S スタンリーズ
- address:東京都目黒区目黒4-10-6
- tel:03-3760-7167
- station:JR・東急線目黒駅徒歩15分
- url:https://stanleys.jp/