ZEN CLUB

2022年 06 月号 Number. 542

松瀬のひとりごと

地元自慢 ~妻籠宿~

妻籠宿

私は長野県木曽郡南木曽町という長野県の南西部に位置する町で生まれ育ちました。大学進学で名古屋へ移り住むまでは、切り立つ山々に囲まれた木曽谷の自然を遊び相手に、様々な経験をさせてもらいました。

特に小学生時代、通っていた妻籠小学校へは子どもの足で片道小一時間はかかるのですが、それは正規ルートの話。山ルートや川ルート、さらにはその組み合わせ、そこに突如始まる探索やごっこ遊びが加わると、倍以上の時間がかかることはざらでした。ただどのルートでも必ず通るのが妻籠宿。保存事業によって維持された江戸時代の町並みを、その周辺に連なる山々が引き立てることで、最盛期の中山道宿場町へタイムスリップしたかのような錯覚を覚える贅沢な空間の中、当たり前に通学していました。

大学生時代に初めて知ったのですが、妻籠宿は日本で初めて重要伝統的建造物群保存地区(文化庁選定)となり、周囲の自然景観含めた1,245.4ha(東京ドーム約266個分)という広大な面積に及ぶ指定範囲は今でも妻籠宿が突出しているようです。その景観に圧倒されることは間違いないので、是非足を運んでみてください。

文:株式会社ZENホールディングス
 代表取締役社長 松瀬 賢亮