ZENグループ施工実績FILE3 小池精米店
「隠田の水田」をイメージした外壁塗装が美しい店舗併用住宅
角地の利点を生かした大きな開口部に、柱のない広々とした室内空間
東京都渋谷区 2006年10月竣工 設計:上松佑二 撮影:間瀬憲隆
まず高さ3m20cmの精米機をどう収めるかという難問に始まり、計画には3年もの月日がかかりました。
1階の半分と2階は貸店舗、3、4階は息子さん世帯とご主人の世帯の2所帯住宅。ルーバー状の手摺など、プライバシーにも配慮しています。屋上に芝生を敷き、1階の車寄せ部分にもグリーンを植え、緑化も心がけました。
建物の躯体は木摺型枠を用いたコンクリート打ち放しですが、外壁全体に彩色を施しています。この手法は日本ではほとんど見られません。壁は白緑(びゃくろく)、一斤染(いっこんぞめ)、浅緑(あさみどり)など。屋根は胡桃色(くるみいろ)、隠田の水車の水の色は薄浅葱(うすあさぎ)や白群(びゃくぐん)、水車は蒸栗色(むしくりいろ)など、日本古来の淡い色にこだわりました。
建物の四方の足元には、春夏秋冬を表した稲の小さなレリーフが。穀物店を礼拝堂として再活用したオー・サン・ミケーレ教会の麦穂のレリーフに着想を得ているそうです。
最先端ファッションの街原宿で、和の趣を生かした魅力ある建物として、街の人々にも愛されています。