不動産・建設関係のトレンド
ひとつのテーマに特化して差別化を図る 人気の「コンセプト賃貸」
「コンセプト賃貸」とは
部屋探しをするときに、築年数、広さ、設備、交通などのスペックは誰もが気にするところ。最近ではさらに自分らしく過ごせる空間、趣味を満喫できる場所としての住まいを求める人が増えています。
コンクリート打ち放しのデザイナーズマンションや、共用スペースにスポーツジムがあるマンションなどは「コンセプトマンション」の走りと言えるでしょう。
ただそれらが登場したばかりの頃は、高級分譲マンションならではの「特別なサービス」と捉えられていました。近年はそうしたサービスを中価格帯にも広げ、コンセプトを強調する賃貸物件が見られるようになっています。
例えば、以前はペットの「可/不可」の基準しかありませんでしたが、近年ではペット用の設備を備えた「ペットと暮らすマンション」が人気を集めています。
それまで持ち家でなければ叶わなかったライフスタイルを賃貸マンションでも実現できる──それがコンセプト賃貸の人気の理由です。
続々と登場する個性派物件
SUUMOリサーチセンター調査「2022年度賃貸契約者動向調査(首都圏)」によると、魅力を感じるコンセプトの1位は「防災賃貸住宅」。
耐震・耐火性能の高さだけでなく、備蓄倉庫や停電時でも使える非常用コンセントなど災害対応力の充実が、若い世代を中心に魅力となっているようです。
高断熱・省エネ・創エネによりエネルギー量を正味でおおむねゼロ以下とする「ZEH(ゼッチ)マンション」も近年注目されています。今年4月からは入居者募集の際、物件の省エネ性能が分かる「省エネラベル」の表示が努力義務となり、今後のスタンダードになると考えられています。
テレビなどでも度々取り上げられているのが、部屋で楽器の演奏や動画配信ができたり、共用のスタジオがあるなどの「防音マンション」。エレベーターや共用廊下の幅が広く、大型の楽器の出し入れもしやすいよう配慮されている物件もあります。近隣に気兼ねなく24時間いつでも音楽を楽しんだり、ゲーム実況で盛り上がることもできるとあって、空室待ちが出るほど人気です。
また、ガレージを住宅の中に組み込む「ガレージハウス賃貸」は、車やバイクを趣味とする人だけでなく、キャンプやアウトドアスポーツなどの道具の収納兼整備場所として、また彫刻や陶芸などのワークスペースとしてもニーズが高まっています。
他にも、入居者が「カスタマイズ・DIYができる」物件や、キッズスペースがあるなど子供の安全に配慮した「子育て世帯向け」、練習スペースや観戦スペースがある「スポーツ好き向け」なども、魅力を感じる上位にランクインしています。
コンセプト賃貸のメリット/デメリット
経営の立場から見たコンセプト賃貸にはどんなメリット/デメリットがあるでしょうか。
まず、特化したコンセプトによって競合物件が減るため、ターゲットのニーズに対して訴求力が高まります。競合物件が少ないということは転居先を見つけるのも容易ではないので、長期入居の可能性が高まります。家賃を通常より高めに設定できるのもポイントです。
反対に、あまりニッチなコンセプトにしすぎると需要が少なすぎて、空室が埋まらないということにもなりかねません。また、コンセプトの設定によって幅はありますが、多くの場合一般的な賃貸物件よりも建築コストが高くなります。運営や設備の維持管理にも手間とコストがかかることも考慮する必要があります。
まだまだ人気の高まりが期待されるコンセプト賃貸。オーナーの興味を反映したコンセプトと入居者ニーズが合致すれば、これ以上のサービスはないのかもしれません。
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