Interior Idea
interior idea 30 波の音が聞こえる 〈レジンアート〉
浜辺に寄せる波の形はどれ一つ同じものがないように、
レジンで作る波の表情も、世界でただ一つのきらめきです。
レジンアートで海を切り取るMihoさんにお話を伺いました。
ハンドメイドを趣味とする人が増えるなか、レジンをシリコン製の型に流し込んだり、さまざまな手法でアクセサリーや小物を作る、レジンクラフトが大人気。多くのハウツー本や100円ショップにも材料が並ぶほど、その裾野は広がっています。
レジンとは合成樹脂のことで、ハンドクラフトでは主に1液タイプのUVレジンや、主剤と硬化剤を混ぜ合わせる2液性のエポキシレジンが使われます。アクセサリーなどの小物は主にUVレジンを使うことが多く、100円ショップで売られているのもこのタイプ。紫外線で硬化させるため、大きいものは作れません。
対して、エポキシレジンは小物から家具のような大きい作品まで制作が可能。透明度の高さも特徴で、さまざまなアイデアや手法が生かされ、アートの幅は無限に広がっています。
透明で着色も容易な特性から、水の表現が得意なレジンアート。沖縄を拠点に活動するMihoさんの作品は、何層にも重なる色彩、波や泡の表現、砂浜の小石や打ち上げられた貝殻まで、まるで沖縄の海を切り取ってきたかのよう。
「仕上がりはその時の気持ちが表れるような気がします。いろんな表情の海を作りたいですね」
レジンで作るオーシャンアートは作り込めば奥が深いものですが、手法そのものは難しくはなく、初めての人でも作品作りは可能とのこと。Mihoさんのワークショップには海好きが集まります。
「初めての方や家族旅行のお子さんにも楽しんでいただいています。思い出をコースターやパネルにして持ち帰って、また沖縄の海を思い出してください」
海に恩返しするためには何ができるか? と考え、レジンアートの売上の一部をサンゴや海ガメの保全活動に寄付したり、ビーチクリーン活動にも参加しているMihoさん。
実際の海も、レジンアートも、美しい海の姿をいつまでもとどめておくために。アートを通して活動の輪を広げています。
レジンアーティスト Miho
- Mare Blu Okinawa
- @mare.blu.okinawa