この写真は私の父秘蔵のスキーセットです。

鈴鹿の山奥に生まれ、白子の海育ち、遊び道具は全て自分で手作りしてきた父が、20代の前半に給料をコツコツ貯めて手に入れた、当時の憧れのスキー靴と板です。

なめし皮で作られた靴は、足にピッタリと吸い付く感覚で、手入れが良いせいか金具もクッションも現役です。

スキー板は1940～50年代に流行ったメタルスキーという種類。勤め先の事業多角化戦略で商品化されたラインで、HATAへ事業譲渡された後に購入したそうです。

今年80歳を迎えた元山岳スキーヤーの彼の誇りは、なんと50年の長きに渡り、このセットで日本中の山々を登攀とうはんしてきたという思い出です。

今は倉庫の片隅に鎮座する靴と板。孫が受け継ぐことになっていますが、男のロマンをしっかりと感じることができるこの品は、私たち家族全員にとって、かけがえのない逸品なのです。

初めて出会ったのが9年前。奥さんと出会うきっかけをくれたヒョウモントカゲモドキのスノーくんとゆきちゃんです。たくさんいるペットの中で一番人懐っこく、あざとかわいいうちの子は見かけによらず訪問する方をメロメロにします。