ZEN CLUB

2024年 04 月号 Number. 564

かたりべ雑記

災害大国ニッポンのBCP(事業継続計画)と自立分散対応

2024年は元日に能登半島地震が発生し、まさに波乱の年の幕開けとなりました。昨年は関東大震災の年(1923年9月1日)からちょうど100年を迎え、BCP(=Business Continuity
Plan:事業継続計画)への必要性が叫ばれていたところです。

今回、北陸の工場で設備の配置や工程の変更など事前に作っておいたBCPによって、速やかに立ち直ったという事例も報告されています。

業務内容を可視化しておくことで、効率の改善だけでなく社員教育にもつなげられますが、自社単体ではなく、取引先も巻き込んだBCPにすることにより実効性も高くなります。

事前の減災や防災だけでなく、発生後の対応策として避難所での「TKB」、すなわちトイレ、キッチン、ベッドの整備体制や、「災害関連死(被災による負傷や避難生活による負担が原因の死亡)」への対策も不可欠です。

企業経営においては、従業員の「安否確認」が最優先課題ではないでしょうか。また他地域からの救援が遅れても持ち応えられるような「自律分散型」への再構築も喫緊の課題と言えます。

(H.F.)