不動産・建設関係のトレンド
全国約5,000名アンケート調査結果 「2023年住宅居住白書」
(公社)全国宅地建物取引業協会連合会と(公社)全国宅地建物取引業保証協会が、全国の20歳~65歳の男女5,151名を対象に実施した住まいに関する意識調査の結果を、昨年9月23日の「不動産の日」にちなみ「2023年住宅居住白書」として発表しました。
時代が急変する中で、いま人々が住まいに求めるものや考え方はどのようになっているでしょうか。一部を抜粋してご紹介します。
Q1いま、不動産は買い時だと思いますか
「買い時だと思う」と回答した人は昨年度の過去最低水準6.4%から15.8%に急増。理由の第1位は「今後、住宅ローンの金利が上昇しそうなので(今の金利が低いので)」44.0%。一方「思わない」理由の第1位は「不動産価値(価格)が下落しそうだから」29.7%。
Q2あなたは、持ち家派? 賃貸派?(現在のお住まいに関係なく教えてください)
「持ち家派」は67.5%で昨年度から10pt以上減少し、定点調査を開始してから初の60%台に突入。「持ち家派」の理由第1位は「家賃を払い続けることが無駄に思えるから」の56.8%。「賃貸派」 の理由第1位は「住宅ローンに縛られたくないから」の45.3%。
Q3物件情報の収集時、基本情報以外に「あると便利」な情報は何ですか
昨年度と比較して「物件の品質情報(省エネ・耐震等)」「物件周辺の防災情報」は定点調査を始めてから最高値となり、社会的に防災意識が高まっていることが見て取れる。また、コロナ禍や救急車不足の報道なども影響してか「物件周辺の医療機関の情報」も7.4pt上昇。
Q4住まいを選ぶ際「カーボンニュートラル」を意識しますか(カーボンニュートラル=住宅の断熱性能や省エネ性能)
年代別では「かなり/やや意識する」の回答は60代以上の55.5%が最も多く、最も低い30代よりも14.7pt高い結果となった。また「光熱費の高騰に対して心がけていること」としては「こまめなスイッチOFF」「エアコンの使用方法」「待機電力の削減」が上位に。
Q5今後求めている「住まい方」について考えに近いものを教えてください(複数回答)
年代別の回答を見ると、30代以下は「職場の近くで住まう職住近接の推進」が最多であるのに対し、40代からは「介護が必要になっても年金の範囲内で安心して暮らし続けられる住まいの整備」が最多となり、老後を意識した住まい探しがウェイトを占めていく。
Q6ご自身またはご家族の家で、将来「空き家」になる、または既に「空き家」になっている状況はありますか
「既に空き家がある/可能性がある」と回答した人へ「空き家について、現在どのような検討をしていますか(複数回答)」と質問した結果は、1位が「話し合いの必要を感じつつもまだ行っていない」34.9%、2位は「放置・何も考えていない」27.9%となった。