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省エネリフォームを考えるなら今がチャンス!「住宅省エネ2023キャンペーン」とは?
カーボンニュートラル実現に向け、政府が家庭での省エネを推進する一環で行っている「住宅省エネ2023キャンペーン」。国土交通省による「こどもエコすまい支援事業」、経済産業省と環境省による「先進的窓リノベ事業」、経済産業省による「給湯省エネ事業」という、3つの事業で補助金を申請できるキャンペーンで、12月31日まで(予算上限に達し次第終了)受け付けています。住宅の断熱性向上や省エネ化は、地球温暖化やエネルギー価格高騰にも対抗する手段になり得ます。このチャンスを活用できるか、ぜひチェックしてみてください。
チェックしたい3つの事業内容
まずは3つの補助事業について概要をチェックしてみましょう。
●こどもエコすまい支援事業
18歳未満の子どもがいる「子育て世帯」と、夫婦のうちいずれかが39歳以下である「若者夫婦世帯」が、省エネ性能の高い注文住宅の新築や、新築分譲住宅の購入をする際、1戸につき100万円を補助する支援事業で、ZENグループではユニホーと大成ビルドが登録業者となっています。
加えて、省エネ改修など住宅のリフォームをすると、子育て・若者夫婦世帯は上限45万円(存住宅購入を伴う場合は60万円)、それ以外の人でも上限30万円まで支援が受けられる事業も合わせて行われています。そもそもはエネルギー価格高騰の影響を受けやすい子育て・若者夫婦世帯を支援する事業ですが、省エネのためのリフォームであれば世代を問わず申請できることとなります。
リフォームでの申請の場合、窓やドア、外壁や屋根などの断熱改修、節水型トイレや高効率給湯器設置など省エネにつながるリフォームは必須です。
さらに同時施工であれば、食洗機や浴室乾燥機設置といった「子育て対応改修」、手すり設置・段差改修といった「バリアフリー改修」なども補助の対象になるのがポイント。対象工事内容ごとに補助額は決まっていて、例えば節水型トイレで掃除しやすい機能を有するものに交換するには1台あたり2万円、ビルトイン食洗機の設置は1戸あたり2万1千円、手すりの設置1戸あたり5千円などとなっています。補助対象事業の内容が幅広いので、住宅のリフォームを考えている方はぜひ検討してみてください。
●先進的窓リノベ事業
窓の断熱化は冷暖房の効率をアップさせ、電気代負担軽減に大きく貢献すると言われています。そこで「先進的窓リノベ事業」では複層ガラスへの交換や内窓設置など、窓を断熱改修するリフォーム工事を補助。1戸あたり200万円を上限に、実施した工事の内容によって補助額が決まります。補助額が5万円に満たない工事は対象外です。建物の種別や窓の性能、大きさにより細かく補助額が定められていますので、まずは専門業者に相談してみましょう。
●給湯省エネ事業
高効率給湯器の導入支援のための補助金事業です。家庭用燃料電池(エネファーム)を設置する場合は1台あたり15万円、電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)とヒートポンプ給湯機(エコキュート)を設置する場合は1台あたり5万円の補助が出ます。家庭のエネルギー消費で大きな割合を占める給湯分野。新築注文住宅、分譲住宅、既存住宅のリフォームいずれにおいても補助対象になるので、省エネ対策に役立ててください。
キャンペーン利用のポイント
これらの補助を受けるにあたって、確認しておきたいポイントがあります。まず、申請は消費者ではなく、「住宅省エネ支援事業者」として登録された業者が行うこと。
そのため登録業者に依頼した工事でなければ、補助金は利用できません。工事を依頼する際には、登録事業者かどうかを必ず確認しましょう。登録事業者は「住宅省エネ2023キャンペーン」公式サイトでも検索できます。
またそれぞれの事業には予算額があり、上限に達し次第終了します。6月中旬現在、「こどもエコすまい支援事業」は予算に対する補助金申請額が5割を超えていますので、早めの検討がおすすめです。
3事業それぞれの補助金申請額の割合は公式サイトで随時、更新されています。予算上限に達しなくても、申請は最大2023年12月31日までとなっていますし、対象となる契約日や着工日についての確認も必要なので、早めの相談をおすすめします。
他の補助金と併用は可能?
住宅省エネ2023キャンペーン」の3事業で、補助対象が重複しない場合は併用が可能です。例えば「こどもエコすまい支援事業」で30万円、「先進的窓リノベ事業」で100万円など併用して補助を受けられます。
補助対象が重複する、国による他の補助制度とは併用できません。ただし、国費が充当されていない地方公共団体の補助制度については併用可能です。
また「こどもエコスマイル支援事業」のリフォームで申請する補助額の合計は5万円以上でなければなりませんが、「先進的窓リノベ事業」や「給湯省エネ事業」で交付決定を受けていれば、2万円の補助額でも申請できる、という例外があります。
過去最大級の補助額で注目の「住宅省エネ2023キャンペーン」ですが、細かい規定が多いのも事実。登録業者に相談して詳細を確認し、効果的な省エネ対策を進めてください。